委員紹介

バーバラ・ジャッジ副委員長

英国原子力公社名誉会長

英国原子力公社名誉会長

副委員長からのメッセージ

 英国原子力公社の名誉会長をしておりますバーバラ・ジャッジです。

 この度は、東京電力の原子力改革監視委員会の委員を務めることをとても嬉しく思います。とりわけ、女性としてこのような重要な委員会に携われることを光栄に思います。私は英国原子力公社の名誉会長として、原子力施設と共に原子力の安全性と安全文化に重点的に携わっておりました。

 英国では、原子力の安全性を向上させ、一般の方の信頼と支援を得られるように、原子力機関が協力して絶え間ない対策を講じてまいりました。これらの対策により、英国では福島第一原子力発電所の事故以降も、原子力発電が国民から支持され続けることができました。

 私は、原子力は安全性が適切に管理され、技術的専門知識のある確かな機関による支援があって初めて、将来のエネルギー生産の一翼を担うものになりうると考えます。東京電力が安全手順の改革に努めている今、透明性があり効果的な安全文化を確立する一助になればと思います。

 加えて、日本だけでなくどの国でも、様々なグループの中で最も原子力に反対しているのが女性、特に中流階級以上の女性だと思っております。従って、私は女性の観点を持った専門家が原子力安全文化に取り組むことが重要だと考えます。こういった観点から東京電力の改革に喜んで携わりたいと考えておりますし、東京電力が世界的に一流の安全文化を持った企業となることを願っております。

 最後に強調して申し上げたいのは、東京電力が日本国民の安全を守る意識の高い原子力技術者を集めるという前向きな行動を取ったことに対して、私はとても感銘を受けているということです。私たち原子力改革監視委員会は、安全が東京電力の最大の目的となるように、批判的かつ懐疑的な視点を持ちつつ、適切な原子力の安全文化の実現に努めます。

略歴

ニューヨーク大学法科大学院で法学博士を取得

1978年 米国大手法律事務所にて大手企業の金融取引専門パートナーを担当
1980年 米国証券取引委員会委員
1983年 Samuel Montagu社の執行役員
1994年~2009年 Friends Provident社の取締役、副会長を歴任
2002年~2010年 英国原子力公社の取締役、会長を歴任
2010年 6月 大英勲章第3位(CBE)を受勲
2010年 11月 英国ビジネス大使に任命
2011年 ユニバーシティカレッジロンドン エネルギー研究所の理事長