原子力改革委員会クライン委員長、ベーカー氏を追悼

2014年6月30日

原子力改革委員会クライン委員長、ベーカー氏を追悼
ベーカー氏の日本ならびに原子力への貢献について言及

2014年6月30日
デール・クライン

米国原子力規制委員会の元委員長で、現在は東京電力の原子力改革監視委員会委員長を務めるデール・クライン氏は、本日、日本にとって最高の友人であると同時に原子力の支援者でもあったハワード・ベーカー元大使に哀悼の意を表した。

 

ベーカー氏は、テネシー州選出の上院議員として上院多数党院内総務となり、レーガン大統領の下では大統領首席補佐官として活躍したほか、駐日米国大使も務めた経歴を持ち、6月26日に88歳で亡くなった。

 

クライン氏は次のように述べている。「多くの人は、ベーカー氏の上院議員時代の天才的な調整役としての手腕や指導力が印象に残っているかもしれないが、私は、公人としての立場以外にもベーカー氏の素晴らしい人柄を垣間見てきた。2001年から2005年までは、駐日大使として米国を代表し、単に戦略的な同盟関係にあるからというだけでなく、日本を心から愛する一国民として日米関係の強化に尽力した」。

 

また、クライン氏は、ベーカー上院議員はエネルギーの安全保障を達成するための日米両国の戦略の一環として、原子力は非常に重要と考えていたとも述べている。事実、ハワード・ベイカー・フォーラム(howardbakerforum.org)は、一般市民に原子力に関する教育をする上で、および福島事故後の誤った情報を払拭する上で、重要な役割を果たしている。

 

クライン氏が委員長を務める原子力改革監視委員会は、原子力安全文化の改革に向けた取り組みおよび福島第一原子力発電所の除染と廃炉に向けた取り組みについて、同発電所を所有する東京電力株式会社に助言を与えるために設けられ、国際的な専門家で構成されている。

 

クライン氏は、ベーカー氏について「今までで最も素晴らしい駐日米国大使の一人だった。なぜなら、彼は“世界をよりよく変えるのは政治でなく人である”ということを理解していたからだ」と述べている。

 

原子力改革監視委員会を代表して、ベーカー氏の夫人ナンシー・カッセバウム・ベーカーさんおよび日本と米国の彼の多くの友人に哀悼の意を表します。