2014年10月29日にレイク・バレット氏(廃炉分野メンバー)が福島第一原子力発電所の新事務棟にて職員に激励の言葉を贈りました

2014年10月29日

 

みなさん、ありがとうございます。

 

今回、みなさんを訪問する機会をいただきましたので、昨日、廣瀬社長と數土会長に、 お話ししたことをみなさんにも、お伝えしたいと思います。

 

デール・クライン原子力改革監視委員長と私は、東京電力の経営層とみなさんがされて いる仕事について話しをしてきました。 みなさんが毎日、行っている仕事は、非常に重要な仕事です。日本の国民のためにも重要なことですが、また、世界中の人々にとっても重要なことです。

 

毎日、みなさんは、現場で一生懸命がんばっていますが、マスコミからはネガティブなことしか聞こえてこなかったり、「ありがとう」という言葉を言ってくれる人は誰もいないかもしれませんが、私は国際コミュニティを代表して、皆様方に感謝を申し上げたいと思います。

 

毎日、毎日、みなさんが現場で頑張っていただいて本当にありがとうございます。

 

廣瀬社長にもお話ししましたが、私はTMIで、みなさんと同じように廃炉・除染の仕事をしてきました。そのような仕事を私自身が選んだ訳ではなく、事故後、私はTMIに行ってくれと命令されました。 私自身は、それまで原子炉の試験や設計をやっていましたので、TMIへ行くことで、私のキャリアに悪い影響を与えるのではと、最初は心配でした。

 

しかし、そうではありませんでした。 私は間違っていました。

 

私の多く仲間は、もう原子力は辞めて航空宇宙の分野にでも行った方がいいんじゃないかと私に勧めましたが、私は原子力の仕事を続けることを決心しました。TMIの廃炉・除染の仕事をやり抜こうと思いました。 それが、私の人生にとってベストの決断だったと思っています。

 

みなさんがこのような状況に陥るとは、みなさん自身、誰も予想しなかったと思いますが、時が経つにしたがって、みなさんは心の中で感謝してくると思います。と言いますのも、みなさんが日々、この現場で学んでいることは、世界の中でも最先端をいく活動だからです。 時間が経つにしたがって、私と私のTMIの仲間も、自分達が行っていることについて満足してきましたし、色々とネガティブなことを言われましたが、そういったことも克服して、自分達がやっていることを誇りに思うことができるようになりました。

 

みなさんにお伝えしたい事は、今は、いろいろとフラストレーションや困難を毎日感じていると思いますが、みなさんがやってることは、世界中が認めていますし、心から感謝をしています。また、みなさんの孫達にも、誇りを持って伝えることができる仕事だと思います。 みなさん、本当に、ありがとうございます。