西澤 真理子 委員

西澤 真理子 委員

株式会社リテラジャパン代表取締役

就任時のメッセージ

 皆様 こんにちは。委員の西澤真理子です。

                                             

 英国とドイツにおいてリスク管理とコミュニケーションの研究の後、帰国し、実地で活動しております。福島第一原子力発電所事故の際には、福島県飯舘村のアドバイザー、村の村民復興会議の一員として住民の皆さんと共に地域の再建を考えていく活動をいたしました。IAEA(国際原子力機関)でのパブリックコミュニケーション指針を作る作業では、飯舘村で学んだ、平時そして危機時の安全情報の発信のあり方、その苦い教訓を世界に伝え、平時から備えるために何が必要かを、各国の代表と話し合ってきました。

 これまでの研究と実践から学んだことは、鍵は協働作業ということです。環境や人体への影響(リスク)を下げるためには、技術的な安全管理の方法や科学的な安全情報を伝えることを超え、多様な利害関係者(ステークホルダー)との協同作業を通じ、互いの信頼関係、安心感を作り上げていくことが大切です。

 そして、この作業の中心に対話があります。双方向である対話により互いの話に耳を傾け、人の間のコミュニケーションを円滑にし、新しい回路を創り出していきます。

 本委員会での活動を通じ、対話を通じた安全の向上、信頼感の醸成に貢献出来たらと考えています。

略歴

1991年上智大学外国語学部ドイツ語学科卒業

1991年富士銀行(現みずほ銀行)デュッセルドルフ支店

1994年テュフ・ラインランド ラインランド技術検査協会

1997年英国ランカスター大学 環境政策修士号取得

2000年バーデンビュルテンべルク技術アセスメントセンター研究員 ドイツ学術交流協会DAAD研究員

2002年インペリアルカレッジ・ロンドンにて博士号を取得

2002年ドイツ・アレクサンダー・フォン・フンボルト財団特別研究員

2004年シュトゥットガルト大学社会科学研究所環境技術社会学科研究員

2006年株式会社リテラシー(リテラジャパン)設立、代表取締役社長(現在に至る)

2011年福島県飯舘村アドバイザー・村民復興会議メンバー

2016年IAEA(国際原子力機関) パブリックコミュニケーション・コンサルタント

2018年IAEA パブリックコミュニケーション・コンサルタント(事故・緊急センターおよび廃棄物技術セクション)

2024年IAEA パブリックコミュニケーション・コンサルタント(事故・緊急センターおよびステークホルダー・エンゲージメントスクール)

パブリックコミュニケーション・コンサルタント(事故・緊急センターおよび原子力・放射線緊急事態への準備と対応)

現在、日本学術会議連携委員。厚生労働省、科学技術振興機構、日本学術振興会などの審議会委員・評価委員。電力中央研究所 研究倫理委員会委員。